第一部・2 はじまりのロックンロール

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一瞬膨らんだ期待は、しかしすぐに緊張と不安に変わってしまった。 いくつもの疑問符を抱えながら佑賢を追いかけ店に戻ったが、教えてもらえたのは明後日の待ち合わせ時間と場所だけ。 一緒に計画したらしいゴンと田中にも詰め寄ってみたがニヤニヤと笑うばかりで何も教えてはくれず、同席していたはずのバンド仲間たちもやけに熱のこもった励ましばかりを口にする。 実はこの時、Pinkertonのメジャーデビューへ向けたとある裏計画が始まっていた。 だが、そんな事知る由もない幸助は、ただただ緊張と不安を膨らませその日を迎えるのだった。
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