前編

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 あの日、リオがお祝いにと買ってくれた〝コンビニ〟のケーキを一緒に食べた後は、真面目に〝期末テスト〟の勉強をしていたが、休憩中に何となく口づけの雰囲気になった。  唇を合わせたらもっと欲しくなって、今世では初めてリオの服の中に触れた。 「……途中で止められて、『試験が終わったら』ってお前が言ったのも」  リオは唇をきゅっと噛む。前世と同じ仕草だ。  じかに胸を触られただけでいっぱいいっぱいになったリオは、腿に這わせた俺の手を制してそう言ったんだ。 「――試験、もう終わってるよな?」  リオの肩がぴくりと小さく揺れる。  俺は寝台から降りて、リオの細い腕をできるだけ優しくつかんだ。  机の二段目の引き出し、と今世の俺が思い出す。  このあたりからはずいぶん離れたところにある〝コンビニ〟で、恥ずかしさを堪えて買ってきた避妊具が入っているはずだ。
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