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そして発表は無事に終わり、私は友達から「かっこよかった」と好評を得ることができた。
全部山崎君のおかげなんだけどね。
発表を見ていても、山崎君は堂々としていた。
私にはその姿が眩しいくらい輝いて見えた。
私はお礼を言おうと、山崎君に駆け寄る。
「山崎君、ありがとう」
「いいよ全然。それより藤下の発表めっちゃ良かったじゃん」
「かっこよかったよ、俺は好きだった」
私は山崎君のその発言に目を丸くした。
今、好きって言ったよね?
驚く私を他所に、山崎君はフフッと笑ってその場を去っていった。
私は彼の事が分からない。
読めそうで読めないもどかしさ。
でもそれが、彼に夢中になる理由なのかもしれない。
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