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むしろ一突きで奥まで届く上反りは、初めてとは思えないほどの甘美な快感をもたらす。
「ああっ……、すごいおっきい。硬いの……当たってる……」
「ちょっ、あんまエロい声出さないで。すぐイっちゃう」
「っ……エロい喘ぎ声なんて、プロのっ、聞き慣れてる、くせにぃ……」
「……バカ。別もんだよ。好きな人のは、ここにクる」
示さなくても、ナカで形が変わるからどこを指しているかすぐに分かる。
恥ずかしいやら火照るやらで、俺達は赤い色を擦り付け合うみたいに赤く染まっていく。
瑛さんが俺の秘奥を擦り上げる度に切なげな声が漏れてしまう。
「あんっ、あ、瑛さん、そこっきもちい……」
「ああ、やばい……セックスってこんなに気持ちいいんだ」
「でもっ、女としたら……、もっと気持ちいいかもよ?」
無意識に不安に思っていたことをぶつけてしまうと、お仕置きのようにがむしゃらに腰を動かされて言葉を紡ぐ余裕すら奪われる。
「ひゃあっ……あぁっ……いやぁ」
ぽたり、と熱い雫が胸に落ちて見上げると、艶のある黒髪を濡らしたいい男が、眉を寄せながら俺の耳元に囁きかけた。
「もうっ、この先誰ともできなくていい。……俺は一生、ナツだけでいい」
その言葉だけで、もう何もいらないと思った。俺ももう、瑛さんだけでいい。しっかり伝わる脈動の中で、俺はただ幸せを噛みしめていた。
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