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番外編1 大人の時間♡ ~千代彦×珠洲也~
店からそう遠くない場所にあるペットOKのマンション。
1LDKのそのリビングで千代彦は愛猫の黒猫のクロを膝に乗せ、顎を撫でながらiPhoneを操作する。
クロが気持ちよさそうにぐるるっと喉を鳴らす。
するり・・・・・・と千代彦の逞しい首に華奢な腕が巻き付く。
腰にはもう一匹の愛猫、白猫のシロがすり寄る。
「千代ちゃん。誰とラインしてるの?」
珠洲也だ。
彼らはこのマンションで同棲している。
少し、嫉妬色の珠洲也の細い腕をするり、と撫でると、彼は「あんっ♡」となまめかしい声を出した。
「今日、面接来てくれた匠海君と遥君に、次、履歴書持ってきててラインしてたんや」
「ふぅん。まあ、あの二人なら許す」
「すずさんは厳しいもんなぁ。ビジネストークでも妬くんやもんなぁ」
千代彦は、さっきクロにしていたように後ろから抱き着く珠洲也の顎をこちょこちょとくすぐると、珠洲也はくすくす笑いながら纏わりついてくる。
千代彦は膝の上のクロを降ろし、代わりに珠洲也を膝上で抱きかかえる。
クロは諦めたようにキャットタワーの最上部に向かう。その後をシロが追って、最終的に二匹一緒に丸くなって寝たようだった。
ちなみに、両方オスである。
「すずさんもあの子ら気に入ったんか?」
「だって、お互いしか見えてないもん。あの子たち」
珠洲也も千代彦も、匠海と遥が想いあっていることは何となく気づいていた。
学生時代の自分たちによく似ていたからだ。
だから・・・・・・と、珠洲也は千代彦の薄い唇に吸いつく。
「んっ・・・・・・だから、千代ちゃんを盗られる心配ないし」
「ワシはすずだけやで」
「んっ・・・・・・♡」
今度は千代彦が珠洲也のぽてっとした柔らかい唇に齧り付く。
角度を変えて、何度も、何度も、珠洲也の唇を堪能する。
「あっ♡千代ちゃ、ダメ・・・・・・♡」
「ベッド行くか?」
「えへへ、腰抜けちゃった♡」
「しゃーないな」
華奢で小柄でも男なのだが、珠洲也は軽々と千代彦にお姫様抱っこされて運ばれてしまう。
さてここからは、大人のお時間。
「んっ、んんっ♡」
「すずはここ弱いもんな?」
「やんっ♡」
ベッドに優しく降ろされ、さながらワンピースのような寝巻にしている千代彦のスウェット(上)を脱がされれば、下着のみになり、胸の突起はつんっと主張し、身体と同じで小柄な珠洲也のモノが反り立っていてシミをつけながら、布を押し上げている。
珠洲也の弱いところを、指の腹や、舌で捏ね回すと、珠洲也は身をよじらせて悦がる。
「あっ♡あんっ♡ね、ねぇ千代ちゃ、」
「んー?」
千代彦は珠洲也に呼ばれてもお構いなしで愛撫を続ける。
珠洲也はそんな千代彦に必死でしがみついて、快楽に耐えながら言葉を紡ぐ。
「あの子、たちも・・・・・・あっ♡、こんなこと、んっ、するのかな?」
「んー? 匠海君と遥君か? まあ、恋人になったらするやろな」
「そっかぁ♡、ふふふ♡」
やけにご機嫌な珠洲也に、ムッとして、彼よりはるかに大きな身体で彼に覆いかぶさる。
「どっちが気に入った?」
「え?」
「匠海君か? すずは童貞好きやもんな? ワシの童貞も奪ったもんな?」
「やっ、あっ♡ああっ♡」
千代彦は珠洲也の慣らしていない小さな蕾に無理やり自身の大きな昂ぶりを捻じ込む。
しかし、痛みを伴うはずが、珠洲也は悦がって、背を反らせる。
「それとも、遥君を食うつもりか?? この淫乱」
「ちがう!! ボクは千代ちゃんだけだよぉ・・・・・・」
「ふふ、せやな? もう此処、ワシの形になってもてるもんな? やらしい人やで」
「ああん♡ もっと♡ もっと千代ちゃんを頂戴♡♡♡」
涙目で千代彦を乞う珠洲也。
それに煽られた千代彦は、翌日も仕事があるのに一晩中珠洲也を愛したのだった。
―つづく―
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