初めての十二支会合。 -あの日、実はこうだった-

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「そういえばうまくん、この前はどうもありがとうメェ。転んだぼくを助けてくれて、嬉しかったメェ」 「こちらこそ、ひつじくんが食べている干し草を分けてくれてありがとうヒヒン。ウマかったヒヒン」 「うまは昔からずっとひつじに優しいメェ」 「だから一緒にゴールしたんだヒヒン」 「大好きメェ」 「ぼくもだヒヒン」  急にイチャイチャし始めたのは、馬と羊。彼等のこれはいつものことなので、誰が気に留めることもない。  淡いムードが漂うさなか、うさぎの耳がピンと立つ。 「誰かきたピョン」  襖が静かに(ひら)くと…… 「ニャ、ニャンだ、ここだったのかっ」  そこには息を切らせた猫が立っていた。
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