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「そもそモ〜、なんで十二支なんだモ〜。キリ良く十支でいいモ〜のを〜」
自身の周りで飛ぶ虫を、尻尾で器用に払いつつ、のんびりした声で牛が聞く。
「モ〜とっくに昔のことだから〜、誰に聞いてモ〜知らなくて〜、モ〜どかしいモ〜」
その瞬間馬と羊は身を寄せ合い、「その日がきたら一緒に抜けよう」と誓っていた。
ヒヒンヒヒンメェメェをBGMに、各々の見解を述べていく。
「意外とこの世界は『12』という数字が多いピョン。チョコも十二個入りだったりするピョンし」
「ああ、鉛筆も十二本入りが多いニョロ。ぼくと違って、ピンと真っ直ぐなあいつが十二本」
「確かにカレンダーも十二月までワンね。ずっと冬だったらいいのにワーン。そしたらずうっと雪と遊べるワン」
「黙れウキ!ずっと冬だったら、山に食べるものがなくなるウキ!」
「ワンだよこのバカ猿!噛みついてやるワン!」
「イテテテ!ウキキ!懲らしめてやるウキ!」
「コーーケコッコーーーーー!!!!!!」
皆で耳を押さえ、暫く経って。
「一年はもともと『10』で区切っていたっチュよね。でもそこへ無理矢理二ヶ月分を押し込んだ。だからラテン語で『8』という意味のO c tが、今は二ヶ月先の十月で使用されているっチュ。Octoberは最初、八月って意味だったっチュ」
嘘か真か分からぬうんちくをねずみがドヤ顔でしたところで、この討論は終わった。
※ラテン後の『8』は本当ですが、他は信じないでくださいね。
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