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でも。
俺のことをそんな風に話してるなんて、物凄く嬉しい。
『大好きな大地』
って言ってなかった?なんだよ。
ちゃんと、好きなんじゃん!!!
しかも、聖香、慌てて接続切ったし。
なんか。可愛いじゃん。
俺はパソコンを閉じて立ち上がると、天井を見上げて、
「…って、帰りたいんだけど。いいかな。このまま帰って。…鍵」
と呟きながら、玄関に向かって歩き出した。
ま、いっか。泥棒入っても、まりねぇがぶん投げるだろうし。俺はスマホを取り出して、ソラヘンにメッセージを送ることにした。
「聖香と話せた。元義父のエドウィン・カールさんの恋人と聖香がうまくいってないみたい。今日は友達の家に行くらしい。ドイツに行くなら、俺も連れてって。俺は、聖香のこと諦めないから。ということで、帰ります。後で戸締り、よろしく!!」
メッセージを打ち込んで、送信。
俺はニヤッと微笑んでスマホをポケットにしまうと、すぐにソラヘンの家を出ていった。
聖香が頑張ってるのを、邪魔する人は許さない。
あんな辛い思いをして、離れたのに。
俺が子供すぎて、悲しませたと思う。
守りたいのに、全然守れなくて。周りの人を巻き込んだ。
これから俺は高校生になって、空手も頑張るし、勉強もやっていく。その先のことは、まだわからないけど、俺は刑事になることをまだ諦めてない。何一つ、諦めない。
だから、聖香。
いつか必ず、会いに行くから…!!
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