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「大好き…!咲也、浮気しないでね」
「するわけないじゃん」
「合コンもダメだよ」
「しないしない」
「ほんとかなぁ。咲也って、流されやすいからなぁ。ノリとかで行っちゃいそう」
あたしは目を細めて咲也を見ると、咲也は「あはは」と笑って誤魔化している。
「で、今度お泊まり、だな」
「お、お泊まり?!」
「もう、俺をどんだけ待たせるの?忍耐力マウントでも取る?」
咲也はあたしのTシャツの裾に手を入れてきた。少し冷えた指先があたしのお腹の上を通って胸の方に上がってくる。
「こ、ここ、外っ……ーーっ」
その指先が胸を揉んで、あたしは思わず小さい声をあげてしまった。
「だめ。だめ。ここじゃなくて…ちゃ、ちゃんと、…ちゃんとしたところで、ちゃんとしてっ」
あたしはそう言って咲也の肩に顔を埋めると、咲也の手がピタッ止まった。
「…そうだな」
「そうでしょ?」
「ここじゃ、摘むしかできないし」
「そういう、話じゃ、ないっ!!」
「声、響きすぎるよね」
「そこも。ちが、うっ!!!」
咲也はスルスルと手をあたしのTシャツの裾から出して、あたしの背中を抱きながらゆっくりと起き上がらせた。
「こんなとこじゃ、やだよね?虫に刺されたりもね」
咲也はそう言って頷きながらあたしの頭をポンポンと叩いていると、あたしはムッとして咲也を睨みつけた。
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