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入ってすぐにあった水道でゴシゴシ顔を洗う。
はぁ、すっきり。やっとあの感覚がなくなった。
あ、タオル持ってくんの忘れた。どうしよ、顔ビチャビチャだわ。
すると目の前にフワッフワのタオルが現れた。
「はい、どうぞ。使って?」
受け取ってふわふわに顔を埋める。わー、埋もれるー。
存分に堪能してから顔を上げる。
『あ、りがと。洗たッくして返す…』
「あぁ、別にいいよ。家に有り余るほどあるしね。」
タオルのタグには《カラノ製糸株式会社》と書いてある。
これ優犬の家の製品か。道理でふわふわ、使い心地抜群なわけだ。
「そろそろ戻ろっか。他の人の自己紹介も聴いとかないとね。」
タオルを手でふわふわと遊びながら優犬についていく。
教室に入ると僕の右隣の子が自己紹介しようとしていたところだった。
二人分聞き逃した!ホストのせいで!ここで睨んだりしたら逆効果なのは
何となく分かるので視界に入れないよう努める。
静かに座ると自己紹介が再開された。
「田中真宏です。S組はイケメンだらけで肩身が狭いですが、
萌えの供給待ってます。同士の方はどんどん声かけてきてください。
何卒よろしくお願いします。」
察した。いわゆる腐男子だ、田中くん。
でも、田中くんもS組に入れるほど顔がいい。かわいい系だ。
短いポニーテールが動くたびにぴょこぴょこ動くのがかわいい。
俗に言う、、、。あれだ、なんだっけ、えっと?
あぁ、思い出した。
腐男子総受けになりそうだ。田中くん。
なんか、悪寒がする。というか佳代ノ宮様と加羅野様どーゆー関係ですか!
僕の腐アンテナがピコピコしてるんだが⁉爽やか×小型わんこ好きッ!
byクラスの隠れるのがめんどくなった腐男子、「田中」
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