冬の君は、魅惑的。

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「ちょっと、あんた、鼻血出てる!」  母の声で、甘い世界から、一気に現実に引き戻される。 「チョコレートの食べ過ぎよ!気をつけなさい!」  母は、呆れ顔で言う。 「だってぇ、チョコレートが誘惑してくるんだもん!」 「チョコレートを擬人化して言うんじゃないわよ!単に、あんたの意思が弱いだけでしょ!」 「・・・むう。」  私は、膨れっ面になりながら、ティッシュを鼻に詰めた。  私は、まだ、食べかけの艶やかな、チョコレートを見つめた。 ・・・・・・ーーー冬の君は、魅惑的。
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