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ふっ…腹撫でてるのは、痛いとか気持ち悪いではなさそうだな。メニューを見て紅茶をカップでなくサーバーでオーダーできるのを見て、紅茶をミルクで注文する。そしてフレンチトーストを頼んで席へ戻る。
「食べてくれた?ありがとう」
ガラスカップが空になっているのを見て言ったあと
「俺、光里のこと…4年前に初めて見かけてるんだ。それから何回か」
「…そうですか、4年前…4年前か…」
彼女は何かを思い出すように窓の外へ視線をやる。
「私も聖さんを見かけたことはあります。ここ2年ぐらいでしょうか…」
「ここ2年はそれまでより頻繁に来られたからね。この春は3、4ヶ月来られなかったけど。先月手洗いの側でハンカチを見つけて、その時光里しかいなかったようだから追いかけたけどわからなかったんだ」
「もしかして…今朝は待っていてもらった?」
「半分はそうかな?もちろんお参りもしたし、半分正解」
そこへフレンチトーストと紅茶が運ばれて、カップとフォークが2つずつ置かれた。
「一枚食べる?それともフルーツ?よかったらどうぞ」
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