第3話 本来の姿に戻る話

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第3話 本来の姿に戻る話

 そのうち、まいったオスは一人で勝手に自滅してしまったようです。  他の貴族令嬢に、自らの罪というものを告白します。  ふりんをするために、一人のこんやくしゃを陥れた事が明らかになり、大バッシング。  多くの人から白い目で見られるようになりました。  そんな出来事があったからか、貴族令嬢はとても明るくなりました。  以前と同じように笑うようになったと、家族からよく言われています。  貴族令嬢はペンギンの恩返しで、本来の姿に戻ったようです。  ペンギンはこれで、やるべき事をすべてやり終えました。  そのため、貴族令嬢の元を去っていく事にしました。  しかしペンギンはその際に、自分の本来の姿を知って仰天してしまいます。  なぜなら、飛べるはずはないのに、翼をはばたかせたら空を飛べてしまったからです。  ペンギンはペンギンではなく、鳥だったのです。  遠い昔、飛べなくなった子供の鳥は、ペンギンの村に落ちてしまいました。  鳥は空に戻る事ができないので、仕方なくペンギンの村で生活します。  そのため、やがて自分が鳥で会った事を忘れてしまいました。  ペンギンとして育った鳥ですが、見た目は鳥です。  ですから、多くのペンギンに「見た目が変」だと虐められてきたわけです。  しかしもう、そんな悲しい目にあう事はありません。  かつてペンギンだった鳥は、鳥である事を思い出したため、元の鳥達の群れに戻る事ができました。  それからの鳥は、同じ仲間に囲まれて幸せに暮らしていきました。
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