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「伊吹さん。この小さな男は数週間前に入ったばかりの諸見里君」
「よろしくお願いします」
俺は再度頭を下げた。伊吹さんは微笑んでいる。あのとき大関ワンカップをくれた店員だとでも思ってくれてるのだろうか。
「二人に言っておくけど、三人で入れるときは今日くらいだから。もう伊吹さんの次の勤務は二人だからね。だから諸見里君、あなたと伊吹さんのコンビで入る可能性も大いにあるから、分からないことがあったら今日中に私に聞いて解決しときなさいよ。私しばらくは伊吹さんと付きっきりで教えるから、その後にしてほしいけど」
「あれ? 店長今、裏にいてましたけど、一緒に教えたりしないんですか?」
「用事があるから帰るらしいわ。どうせ今日深夜勤だから家帰って寝るだけのくせに。ほんと、やりたい放題やって後は知らんぷりなんだから」
今日は信濃さんの愚痴が凄そうだ。もっとも僕への愚痴もあるだろうから、その場合は溜め込むしかないんだろう。次別の人とシフト入ったときに、まとめて爆発させるんだろうな。
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