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「陽!あんたまた靴も揃えていないじゃないの!何度言っても分からない子だね!ちゃんとしなさい!」
「ごめんなさい…」
ばあちゃんの家は俺の家の隣にあった。
小さい頃はよく遊びに行ったりもしていて、その度に何かにつけてイヤミを交えて叱られた。
まだ4、5歳の頃の俺に毎回靴を揃えろと言う。
普通は優しいばあちゃんなら何も言わずに揃えてくれるものなんじゃないのか?
ばあちゃんはいつだって険しい顔をして俺を見ていた。まるで仁王像みたいに眉毛をキッと上げて口元に力を入れて…さ。
優しい表情のばあちゃんなんか思い出せないよ。
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