頃来

18/33
前へ
/87ページ
次へ
ロール寿司、キッシュ、魚介のマリネ、チキン… 「たくさん種類が並ぶ中にピザがないところが出来る男たちね」 「ピザはそれだけ食べるときはいいけど、あれこれ飲み食いして喋っているうちに冷たくなるから」 「そう、それそれ…で、この一人ずつのこれ何?」 「何て名前だった…雲丹とキャビアのコンソメジュレトマトのムース」 「わぁ、レストランのデリバリー?」 「そう」 ご馳走を食べながら大学の話になったりするので、光里ちゃんに玲央と私のヒストリーを話しているようだねと玲央と笑う。 「ヒストリーと言えるくらいの年数だけは経ってるよな」 玲央が私の好きなスパークリングワインをもう一本開けながら言う。 「今ここで再会するっていうのが…前世から決まっている…必ず結ばれる運命みたいですね」 「光里ちゃんの言葉選び好き」 「さっき光里は、力持ちのサンタさんっていう名言も産み出した」 そう言い三鷹くんが私を見るので 「光里ちゃん…見ちゃったの?私がワインセラー背負って歩いてるのを?」 「いえ…とんでもございませんです…聖さん、言わないって…もお…」 皆で声を上げて笑う。玲央がいて新しい友人がいて最高に楽しい。
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4338人が本棚に入れています
本棚に追加