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「玲央は知ってる?名前の由来とか」
「玲が、玉や金属がふれ合って鳴る美しい音を表すとか、透き通るように美しい様子らしい。で、母親が真央だから央。女の子だと思って名前を考えてたけど生まれたのは男の俺。でも、親バカなことに…美しい子だと思ったらしい」
「それでそのまま玲央って名付けた?」
「そう」
「「ぴったりだ」」
「お前らが息ぴったりだな」
声の揃った光里ちゃんたちに玲央が笑い、ますます楽しく飲む。
「二人も知ってる?」
「聖ってさ、耳と口と王って書くだろ?」
三鷹くんの言葉に指で宙に大きく聖と書いてみる。
「そうだね」
「神のお告げを聞く耳、神へ祈る口、そして君主…漢字は調べると大層なものだと思うけど、親は賢い、聡いという意味を込めたって」
「その通りに育ったんだね、三鷹くん」
「ははっ…乃愛さん、ワインお注ぎしましょうか?」
ワインを入れてもらいながら
「光里ちゃんは知ってる?」
イチゴを食べている光里ちゃんに聞いてみる。
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