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「…27です…」
三鷹くんの腕から解放されて恥ずかしそうに小さく言った光里ちゃんを、三鷹くんはすぐに連れて帰ると言う。彼の気持ちもわかるけど、今日は4人のパーティーでまだ9時だよ?でも
「片付けないと…」
静かなその声に、今夜はゆっくり三鷹くんと過ごしてと思うことができた。二人が出て行ったリビングで
「じゃあ玲央、二人クリスマスパーティー開始で…乾杯っ」
マナーを無視してスパークリングワインが大量に注がれたグラス同士を合わせてコクコクと飲む。
「乃愛、今日の量多いぞ。大丈夫か?」
「大丈夫だよ。楽しかったの。もう一度玲央たちのショーが見たい」
「ショー…ショーか?」
私がグラスを傾けながらもう一度昨日の二人のショーを見ている間に、玲央がテーブルの上を全て片付け、残っているのはボトルとグラスとイチゴだけだった。それを見ると急に酔いが回ってくる気がする。宴が終わった…そういう情報伝達がアルコール混じりに体中の血管を駆け巡る。
玲央が冷たい水を持って来てくれた時にはすでに彼が揺れて見えた。
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