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「間違いない」
そう言う玲央のシャツのボタンをひとつずつ外す。
「でも、乃愛」
「うん?」
「乃愛がセックスか店か、どちらかでしか生きられないような条件下にいるなら店を選ぶよ、俺が」
「おかしな究極の選択だけどわかる。私もそっちを選ぶ」
「とことん気が合うな」
「体もね」
「乃愛だけいればいい」
「あー嬉しいけど、それは嘘になるんじゃない?」
「そうか?」
「玲央には三鷹くんも大切な存在でしょ?」
「そうだな。乃愛に店を手放すなと言うのと同じように…聖は大切だ。十数年…聖がいてこそここまで来られた」
ボタンを外しはだけさせた彼の鎖骨や胸に口づけながら話す。
「三鷹くんには妬かないわ」
「ああ」
「玲央も思い切り好きな仕事してね。外資系の仕事を中心にしていくんでしょ?どんどん海外出張にも出てよ」
「その点は乃愛に遠慮も気遣いもしない」
「そんなことするような男ならポイしちゃう」
そう言いながら玲央の首筋を舐め上がってキスをしようとしたとき
「交代」
シーツに縫い付けられた。
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