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壱からすぐに送られてきた店に明日の予約を入れ、ミーティングの最終準備をする。
「ただいま。玲央、飯は?」
「乃愛の店に行ってたから時間がなかった」
「どうだった?」
「変わらない」
「そうか。これ客にもらったけど食う?」
見るとドーナツが10個入っている。
「もらう」
乃愛に3食ちゃんと食べてるか聞いた俺がこれでは笑われるな。ドーナツ2個を珈琲で流し込むと水を持ちパソコンの前に座る。
「今日のミーティングはまだサポートいらないよな?」
「いらない」
「じゃあ、残りものだけど…ドーナツ紫乃さんに持って行く」
「ラーメンランチデートしてきたの?って聞いてみろ」
「ははっ…想像できる展開だけど言ってみる」
「明日は俺と乃愛がデート」
「グッドラック、玲央」
聖がドーナツを持って出て行ってすぐに、クライアントとのミーティングを開始する。クライアントの揺るがない利益を生み出すために、ありとあらゆる検討をして結果を残さないといけない。一人の思い込みで突っ走ることのないように、俺と聖がそれぞれメインコンサルタントという立場を取りながらも双方のクライアントの情報を共有している。今日はまだ聞き取り段階なので一人で十分だ。
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