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シンディが住んでいる家の周りには、たくさんの緑ときれいな水の流れる小さな小川、そしてどこまでも高く青い空がありました。
草原を駆け抜ける爽やかな風。
様々な形を作り出す不思議な雲たち。
お家を見渡せる小さな丘からは、遙か彼方にきらめく海も見えます。
シンディは生まれ住むこの場所が大好きでした。
シンディはいつも愛犬のルナと草原を走ったり、小川で水遊びをしたり、お昼寝のときには木立の下でルナの大きな体を枕にして眠ったり…。
夜には流れ星の数を数えたりと、移り変わる季節と自然の息吹を小さな体いっぱいに受けとめて過ごしていました。
そんなシンディのお家から小さな町まで出かけるのには車で三十分以上かかります。
辺りにはシンディのお家以外に家は無く、シンディのお友達はルナだけでした。
でもシンディはいつも元気いっぱい。
それはルナが誰よりもシンディの事を分かってくれている一番のお友達だったから寂しくはなかったのです。
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