近くにいれば

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近くにいれば

 昼寝をしていた亜華(あか)は、跳ね起きた。 「永理(えいり)だ!  近い!」  1階にかけ下りて、 「おかーさん!  お父さん、今日こっちに来てるの!?」  こたつでテレビを観ていた母は言った。 「ああ、そういえば東京に用事があるって言ってたの、今日だわ。よく覚えてたわね、亜華。」  母親は買い物に出かけた。  きっと、父親の好物を買いに行ったのだろう。  ということは、家に寄る可能性が高いということだ。 「くー! 永理! 久しぶり!」  1人になった亜華は感極まって叫んだ。
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