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哀れんでいるようだが、遠回しに俺が悪いと言っているようにしか聞こえない。
「そんな貧弱な精神しかないお前は、俺が率いる暗黒騎士パーティーにはふさわしくないんだよ。俺たちはこれから死霊の山を越え、王からの使命を果たしに地獄の谷へ行く。そして、その役目を完遂した時、試練の山に挑戦して俺は聖騎士になるんだよ」
「そのために俺も一翼をになってるだろ――っ」
「もう黙れっ 窮・暗黒拘束」
暗黒魔法使いの女・ミレイアに俺は魔法をかけられて、全身が動かなくなった。俺は、その場に倒れていく。
黒いローブをまとい、黒いレースのアイマスクで顔を隠したミレイアのスラッとした生足が目に入る。
くそっ――。
あっ、くっ、舌も体もしびれていく……。
コイツの拘束魔法、俺のマナの発動すらも縛るとは……。
「スレッグが消えろって言ってるんだ。さっさとその指示に従えばいいんだよ」
「ミレイア。他にも人がいるんだから、静かに」
がたいが大きなもう一人のダークナイト・アシルがおっとりとした声でなだめる。
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