幸せな確信

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「僕に非がないというのなら、弓弦様だってそうです。貴方は何も悪くない。なのにどうして、僕を遠ざけようとするんですか?僕が悪い子だから?」 弓弦様は黙りこくったまま、何か考え込んでいるようだった。 長い沈黙が僕たちの中に隔たれた運命の重さを物語る。何も言わなくても分かってしまう。思い知らされる。僕はただ流されていくだけ。 「僕がもう少し大人だったら弓弦様と対等になれたんだろうに悔しいです」 「そうかもな。でも、俺はお前のことを子どもの時から知っているから今のお前でいい。お前は昔から可愛かった」 穏やかなイチの寝息が聞こえる。イチの言った通りだった。弓弦様の中にはたくさんの葛藤があって、それが今彼を苦しめている。弓弦様がゆっくりと動いて、僕に覆い被さった。 「世間から見たら犯罪かもしれないけど、どう思う?」 「な、何がです⁈」 「人の気も知らないでこの痴れ者めっ。そう言う奴にはこうだぞ」 「く、くすぐったいです弓弦様っ」 「なあ、理人。兄貴を無事に討伐出来たら俺たちセックスしようか」 随分と直球だ。やっぱり弓弦様が一番引っ掛かっているのが航様のことのようで、僕にはその気持ちが良く分かるし、だけど弓弦様があまりに大胆なことをするものだから僕は恥ずかしくて顔を覆った。 「今はキスだけしてやるよ。それがお前の望みだもんな?」 「ンん、ん……っ」 弓弦様のしてきたキスは、こないだの触れるだけのものじゃなくてもっといやらしいキスだった。 「やべぇ、勃起してきた」 「ぼ、僕も……」 別に僕は今セックスしても良かった。別に悲しいことに処女じゃないし、分からないのは恋愛の手順だけ。僕がモジモジしていると弓弦様がもどかしそうにキスしてきた。情愛のキスだ。 「あまり騒ぐとイチが起きるぞ?」
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