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わたしもいっしょに、伊月の隣で眠るべきだったのかな。
冷たい真っ白な世界の中、たったひとりで逝かせるべきじゃなかったのかな。
不意に猛烈な後悔に襲われてわたしは立ち上がる。
「だめだよ、やっぱりだめだよ、伊月。こんなの嫌だ」
1分1秒でも長く、生きているあなたのそばにいたいよ。
苦痛に顔を歪めるあなたを見るのはつらい。
それでもやっぱり。
「生きていて欲しい」
溢れる涙を手の甲で何度も拭いながら、伊月と別れた場所へと急ぐ。
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