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幸せな朝
朝、起きると、母はもう起きている。
洗面所で洗濯物を片付けているか、台所で朝食の準備をしている。
自分の身支度をして、リビングに入る。
「おはようございます」
小さい頃からの習慣だと思う。
「おはようございます」
必ず、返してくれる。
朝の挨拶から、一日の会話を始める。
食卓には、お米、汁物、おかずが2人分置かれている。
私と兄のだ。
「いただきます」
手を合わせてから、箸をとる。
これも小さい頃からの習慣で、今ではもう癖となっている。
朝食を食べる私の前で、台所に立つ母は、お弁当を作ってくれている。
作ってくれているとはいってもほとんどが冷凍食品だが、兄が高校生になってからは、兄のリクエストでおかずを1品だけ朝作っている。
そんな母に朝からぺちゃくちゃと話しかける日もある。
毎朝の風景。
それがどれだけ幸福なことか。
ただ「当たり前」で片付けてはいけない。
母が朝ご飯を準備してくれること、お弁当をつくってくれること。
必ず「おはよう」を言ってくれること。
自分は素晴らしく幸せなのだと。
感謝して過ごしていきたい。
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