高校1年生

1/1
前へ
/11ページ
次へ

高校1年生

新学期から、毎日泣いて過ごしていた。 勉強、部活、その他もろもろ。 授業中寝てしまう自分。 勉強が分からない自分。 解けない問題。 ことあるごとにすぐ泣いていた。 すぐ「死にたい」と言った。 そんな自分だった。 そんな自分にある時母が言った。 「ほんとに死にたくて辛くなったら、高校辞めていいからね」 「命より大切なものは無いから」 その時に思ったんだ。 なんてこと言わせてしまったんだろうって。 親のお金で高校はいって、通わせてもらって。 それなのになんてこと言わせてしまったんだって。 自分の口に出していた言葉の重さに気付いた。 それからあまり口にしなくなったと思う。 軽々しく親の前で死にたいなんて、言うべきじゃない。死ぬ気もないくせに。 少しずつ、自分が変わっていった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加