僕は君に会いに行くよ
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ばべり、と開封して取り出したクッションは芝生を思わせるような緑色で、ほとんど色のない僕の部屋に圧倒的な存在感を放った。 目を凝らし、指で丹念に触ってみたがクッションはただただ柔らかいばかりで、村上の言う通り何の仕掛けもないようだ。 仕掛け。 笑っちゃうよな。 この部屋に盗聴器を仕掛けたところで、静けさと雑音以外の何を拾えるだろう。
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