僕は君に会いに行くよ

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 そのことを知っている村上が盗聴器を仕掛けるわけがない。  私、知ってるよ。  それがあの一文にこめられたメッセージなのだ。 「鈴木がバラしたのか」  あるいは宇津木か。  どちらもあり得る。  もしかしたら、三人で僕の立てた筋書きについてあれこれ話し合ったのかもしれない。  もう、どうでもいいけれど。  だって、全部終わったことだから。  どうせもう、会うこともない。  僕の復讐は終わったんだ。
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