僕は君に会いに行くよ

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 本当は仲間に入りたかったんだ。  拒絶されるのが怖いから先に拒絶することで、なけなしのプライドを保っていたいたんだと今ならわかる。    本能的にそれをかぎ取った宇津木が嫌っていたことも、みんなが遠巻きにしていたことも、あの頃は全部僕以外のみんなが悪いのだと思っていた。  もうやりなおせない遠い日々。  時間がたてば、そんなこともあったと穏やかに笑える日が来るのだろうか。
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