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呼び出されて挨拶すらろくにせず「エラーの点滅が消えないんだ」「紙の真ん中に筋が入っちゃうんですけど」といきなり言われ「じゃあよろしく」と放置され、作業が終われば「はいどうも」で終わり。
僕の顔や名前なんてどうでもいいし覚えようともしない。
修理屋の扱いなんてそんなものだ。
わかっているけれど毎日ずっと何年もこれを繰り返していると、人間扱いされていないような自分に感情なんて必要ない気がしてくる。
「メンテのやつらはいいなあ、ただ蓋を開けて掃除していればいいんだから」「俺たちが苦労してリース契約した所に呼ばれていくだけなんだから楽だよな」
社内の廊下やエレベータで営業部の連中に聞こえよがしに言われることは一回や二回じゃない。
彼らの指はトナーで真っ黒に汚れることはないけれど僕らとは違う方法ですり減りささくれ立つんだろう。
人も機械みたいに簡単にメンテナンスできればいいのに。
人間の構造は複雑すぎる。
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