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「問題は誰をやっつけるのか、だよ」
宇津木は浮かしかけていた腰を再びソファーに沈めた。
ファミレスの固いソファーはほんの少し窪んだに過ぎなかったけれどそれで十分だ。
僕は学んだ。
脅しに対抗するには、脅し返せばいいのだ、ということを。
「じゃあ、登場人物の整理からだ」
僕はペンとノートを取り出した。
「山田、そんなものいつも持ち歩いているわけ?」
鈴木が呆れたような声を出す。
「普通、持ってるでしょ?」
出先でメモが必要になることって結構あるし、と当然顔をしてみせた僕に「スマホのメモ機能とスクショがあれば十分行けるっしょ」と言い返され無言になった。
「でも、こういう時は、やっぱり紙とペンが役に立つわよね。じゃあ、まずバッグの持ち主だけど、同じ部屋に住んでいるレイナ」
慌てたように村上が喋り出す。
レイナ、と僕は紙に書いた。
村上の話は僕と鈴木が聞かされていた内容とほぼ同じ、目新しい情報もなければ救いもなかった。
「あのさ、村上、おまえハメられたんだよ」
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