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多分、同じことを僕が言っても信憑性はゼロだ。宇津木が言えば本当に聞こえてしまうのは宇津木に高校時代の実績があるせいだろう。人生何が役に立つかわからない。
「待って。レイナはそんな子じゃない。私、彼女にうんと助けられたの。
店で変なお客さんに絡まれていたら助けてくれたし」
「だ・か・ら、そういうのって仕込みなの。村上、まさかと思うけど騙されてると一ミリも思ってないわけ?」
「えー? バッグのひったくり犯を捕まえて終わる話じゃないの?」
村上の話を聞いて、バッグのひったくり犯をどうやって探すかを真剣に話し合っていた僕達は宇津木からすると「大間抜け」の「カモ集団」らしかった。
「馬鹿なのか」
吐き捨てるように言われ、鈴木は小さな声で「カケルに馬鹿と言われるとは」と顔を歪めた。
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