僕は君に会いに行くよ

「じゃあ、何か預かったっていうのは嘘かよ？」
　レイナは目を逸らす。
　その態度がすべてを物語っていた。
「とんだ大嘘つき野郎だぜ。さあて、どうするかな。ちょっと痛い目に遭ってもらおうか」
　宇津木は村上を振り返る。
「こいつのせいで酷い目に遭って、必死で金を集めようとしていたんだもんなあ。おかげで俺はお前の居場所がわかったんだけどな。そう言う意味では俺はこいつに感謝しなきゃなんねーのかなあ」
「何もしないで」
　なぜか泣きそうな目をして村上は言った。
「レイナ。色々教えてくれて、親切にしてくれて、ありがとう。ねえ、本当はあなたも店長に脅されてやらされてるんじゃないの？」