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宇津木はスプーンを置いて僕を見た。
逸らしたくなるような鋭い目だ。
「利用だなんて人聞きの悪い」
「本当にやばいかどうか探らせるために、わざわざ俺にこの話をしたんだろう? 俺が不動産業じゃなくて部品工場かどこかで働いていたらおまえは俺の所には来なかったんじゃないのか」
「まさか。僕はただ、、自分じゃ上手くやれないと思っただけだ」
「まあ、お前には無理だろうな」
宇津木はまんざらでもない顔をした。
「けど、昔のことを持ちだして俺を脅すとはな」
ぐいと身を乗り出すから僕は思わず体を引いた。
人の多いオープンな場所だから、もし殴られても証拠は残る。
目撃者多数、動画拡散、僕が頼まなくても居合わせたすべての人が証人になるだろう。
そのためにこの店を選んだのだから。
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