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モヤモヤした気持ちでシンの方を見ると 「そんな可愛い顔しても教えてあげないよ」 笑いながら私の鼻を摘む 「ちょっと!」 鼻を摘まれた変な声のまま シンから逃れようとシンの胸を押すが 全然動かず 「ちょっと離して」 少し怒った口調で言うと 「ごめんごめん」 笑いながら離してくれた 「明日は楽しもうね」 私の頭をポンポンと触り優しい表情で 見つめられる じっと見つめられてどうしたらいいか 分からなくなっていると タイミングよく携帯が鳴った 「あっごめん、電話だ」 シンの視線から逃げるように電話にでる ハナちゃんだった 「もしもしハナちゃん?」 「麗奈ちゃん、今日はごめんね」 遊ぶ約束を守れなかったのを気にしているのか 申し訳なさそうな声だ 「気にしなくても大丈夫だよ、契約どうだった?」 「うん、とりあえず詳しく説明聞いて 契約は両親がいる時にする感じ」 「そうなんだ、楽しみだね」 「うん、お兄ちゃんには感謝だよ」 嬉しそうなハナちゃんの声を聞いて 私まで嬉しくなる 「お兄さんここにいるよ」 近くにいるシンを見ながら言う 「え?なんで??」 ハナちゃんがびっくりしたのか大きな声になる シンが電話から漏れてきた声を聞いて 私の携帯を取る
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