【8】Angel or Devil

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懸命に捜索を続ける昴とアイ。 凛からの通信が入る。 「やっぱり、帝都女子大も同じだわ」 と、その時。 「ラブ様、3人見つけました。東京国際フォーラム新宿会館です」 「他の3人も多分そこね」 「東京国際フォーラム新宿…って」 昴が時計を見る。 「今そこでは、Angel corpseの解散コンサートが開催されています。しかも、全世界生中継で❗️」 「七森華奈も、そこにいる❗️」 「そんな…」 「紗夜、諦めるのはまだ早い!みんな頼んだぞ。私は新宿署と本庁に応援を要請する」 「凛、目黒へ❗️2人が危ない」 「了解。ヘリだから、3分で」 (武器は…まぁ何とかなるか!) 〜東京国際フォーラム新宿会館〜 会場は最高潮に盛り上がっていた。 ステージでは、中盤のソロパートが始まった。 「R:最っ高〜❣️」 「F:さすがDeathね、いい演出だわ」 「W:Red、間違えてたじゃん!」 「R:バレたか」 「H:Torchのヤツ、固いな」 「F:ラスの最初で最後の新曲が近いからね」 「R:次、Faireも間違いますように!」 「H:おいおい、やめろよな」 盛大な拍手と歓声の中、Torchが終わり、Faireがステージに現れた。 〜目黒の大邸宅〜 明かりが…消える。 本部の話は全て聞こえていた。 「来るぜ、淳一」 「フルオートにして来て良かったぜ!」 敷地内の像を挟み、互いに違う方向を見る。 片膝をつき、低く構え、万全の体勢であった。 と…戸澤に向けて、風が走った。 見えている淳一の銃が連射する。 「ダダダダダダッ」 危険を感じた戸澤が、像を蹴って転がる。 「ギンッ!」 戸澤がいた場所で火花が光り、像に一筋付く。 「バンバンバンバン!」 その先へ戸澤が放つ。 その間に、像を回り込み、淳一が戸澤のところへ身を移す。 「見えたか?」 「な〜んも。手応えもねぇ」 「これ行くか!」 「パンパン、パンパン」 4方向の斜め上へ、発光弾を撃つ。 集中して目を凝らし、耳を研ぎ澄ます。 発光弾が地に着く間際、煙が揺らいだ。 「右だ!」 「ダダダダダ」 淳一がそれへ向けて撃つ。 (草が揺れない…) 「上だ!」 2人共揺らいだ方へ向けて蹴り飛び、空へと撃ちまくる。 「バンバンバンバン」 「ダダダダダダ!」 「ジャリ」 「後ろ❗️」 「バンバン」 戸澤の弾が遅れた。 (来る!) 淳一が銃を向ける。 (間に合ねぇ!クソッ) 「ガキンッ!」「っ!」 咄嗟に振り下ろした銃に、下からの(やいば)がぶつかり、銃を飛ばされた。 屋敷の方へ行き過ぎた敵が、踏み留まり、高く跳び戻って来る。 (ヤバい!) 「ドドーンッ💥💥」 「グッォ」 屋敷が大爆発し、爆風が敵を飛ばす。 「ドドドドドドドドドドッ💥❗️」 敵と2人の間に機銃が火を吹いた。 「伏せて!」 凛の声に伏せる2人。 ヘリから跳ぶ凛。 「ヒュン!」 ギリギリの距離で、刃が空を切った。 「ドガッ❗️」「グハッ❗️」 剣を振り抜いた斜め上から、凛の膝が捉えた。 よろめいて下がる結城。 動きが止まった。 「2人共大丈夫か?」 「凛さんか?助かったぜ」 「あの時の女か。誰だお前は?」 ダメージの回復を待つ時間稼ぎ。 「殺し屋の礼儀も忘れたか?服部修造」 そうと分かって、ラブを待つ凛。 「懐かしい名前だな。忘れておったよ」 (回復したか…距離8m、近すぎる) と同時に、自機とは違うヘリの微かなサイレントモード音が聞こえた。 服部が高速で蹴り出す僅か先に、斜め後方へバク転で跳び、落ちて来たグリップを両手で握る。 着地と同時に刃を出し、敵へ地を蹴った。 横一閃の刃より、更に低く走る。 「ビュンッ!」 後ろ髪が切られた瞬間、地を蹴り僅か右へ体をかわし、双剣が羽を広げた。 「シュバッ❗️」 服部の動きが止まる。 その背後10m程先に凛が降りる。 「双剣の…箔傅凛(ハクフーリン)」 「ドサッ」地に堕ちた。 「さて。誰だそれ」 唖然と見つめる淳一と戸澤。 「つ…強ぇ〜な💧」 「言葉、気ィつけような💧」 「凛、間に合って良かった」 「サンキュ。ラブ」 そこでラブの携帯が鳴った…。
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