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「式も届けなんてのもねー。でもたしかに結婚した、俺たちは。
紬は言ったんだ。妹は私より賢い偏見持ちだから、俺がしっかりしてから話すつもりだってな。
でももう。言っていだろ」
「……お姉ちゃん」
「このあと今の店辞めに行くんだ。
これからはお前が気絶するくらい立派んなってやるからな。見てろよ妹」
「私は妹って名前じゃない」
「はは、そだな。
紬はさ……こんな俺を初めて受け止めてくれたんだ。でも今回、俺自身も初めて自分の変わったところが良かったって受け止めれた。
紬と奏……お前らのおかげだ」
「……え？」
「なんでもね。じゃまた、どっかでなーー」
普通を諦めて自己嫌悪してきた俺。どうせ分かってもらえないと周囲を疎外してきた俺。そのくせ最後まで他力本願だった俺。本当に最後の最後まで、紬には甘えっぱなしでいちまった俺……もうウンザリだ、こんな俺は今日で卒業にする。
これからは心配されねーような男になってやるからな。見ててくれよ、紬ーー
了
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