結びの言葉

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結びの言葉

「相原さん!」  息を切らして彼の家に着く。  門を押して庭を突っ切ると、相原さんが足を垂らして縁側に座ってるのが見えた。  彼が振り向く。結んだ髪が揺れた。 「恵くん」 「相原さん、これ――!」  僕は倒れる勢いで彼の隣に座って、封筒と便箋を振った。  すると相原さんも罫線の入った紙を僕に見せた。  息が止まる。  それは夏休み前に僕が送った、あなたが好きですと書いた手紙だった。 「君でしたか」 「……」
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