4.刑事と合コン

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4.刑事と合コン

 合コンが開かれたのは、土曜日の夜六時だった。場所はカジュアルな居酒屋で、フロアの隅にある小上がりが予約してあった。気取らずフランクな会らしい。 「良かったー、高級なとこだったらどうしようかと思いましたよ……」  女性の会費二千円と事前に聞いていたから大丈夫だろうと思っていたが、茉莉は胸をなで下ろした。  黒い長袖Tシャツとジーンズ、というモロ仕事着で来てしまった。色気、可愛げ、ゼロ。  一応アパートのクローゼットを見たが、ろくなものもなく、面倒臭くなってしまった。ちなみに仕事ではこの上に黒いエプロンをしているから、汚れてはいない。 「言ってくれればスカートの一枚くらい持ってきたのに」  今日はお休みだった奈津子は、素敵なワンピースを着ており、茉莉を憐れみの目で見てくる。 「まあ、いいじゃないですか」 「いいけどさ。気合の入ってなさが分かるわよ」
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