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この世界の天気は不安定で変わりやすい。
基本的にはくもり。
時々晴れ間が差して、ぽかぽかとする。
突然の大雨が土砂災害をもたらすこともある。
雪がしんしんと降り積もることも。
この世界の天気は、この世界をつかさどっている人の気分によって左右されるらしい。
でも、僕達にはその人に一体何があって、このような天気になっているのかわからない。
時折、
「嘘でしょ……」
とか、
「えーーー!?」
という声が空から聞こえてくる。
特に土砂降りの日は、
「ふざけんな、ふざけんな!!」
とか。その声色に悲しみが詰まっているように感じる。
僕達の仕事は、いわばその天候によって生じる被害を最小限に留めること、復興の方向に持っていくこと。
大雨で洪水になりそうになったら、水を貯めておける場所を大急ぎでつくったり、積雪がすごいときには、雪かきをしたり、寒くてしょうがないときは、頑張って火を起こしたりしてあたたかくしようとする。
僕達の働きのおかげで、この世界が取り返しのつかないほど壊れてしまうということはない。
もちろん大変なときばかりでもない。
ぽかぽか気持ちいい陽気の日には、寝そべってひなたぼっこをするし、曇りの日は特にすることもない。
そんな日々が僕達の日常だった。
あの、僕達が意識を失ってしまうほどの猛吹雪がこの世界を覆ってしまうまでは――
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