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クロの身体は、服の下も人間と何も変わらなかった。 服越しでは分かっていたスタイルの良さが、衣服を身に付けないことで益々際立っている。 しなやかな細身の身体を描くような、輪郭の曲線美。下着だけになった色白の肌の美しさに、行真は思わず息を飲んだ。 繰り返すが、いかんせん経験なんてまるでない。何をどうすればいいのかなんて、なけなしの知識を総動員するしかない。 それでもとにかく、クロが気持ち良くなるように。それだけを考えていた。 ━━いっぱいいっぱい可愛いって撫でて。 クロに言われた通り、指先で、唇で、美しいクロの身体を撫でる。 「ん……ゆくま、気持ちぃ……」 桜色をした小さな胸先や、首筋、鎖骨の辺り。敏感な場所に行真が触れれば、クロからは甘い声が漏れる。 「可愛い、クロ……」 熱くなる身体に頭の中まで溶かされそうになって、普段なら言えない言葉が滑り落ちる。 唇を首筋に這わせたまま、下着の中に掌を滑り込ませれば、しっかりと主張している愛らしいものに指先が触れた。 「や、ゆくま……っ」 同じものがついているなら、どうすれば気持ち良くなるか多少は分かる。 強すぎず弱すぎず、力加減に細心の注意を払いながらそれを握り込み、やわやわと扱いた。 行真の胸をぎゅっと握るクロの爪が行真の肌に食い込んで、ぴりりと痛む。 それでも刺激を続けていけば、先から零れ出す透明な蜜が指先に絡んで、湿り気を帯びた音が響き出す。 薄い下着すら煩わしくなって、剥ぎ取ってしまえば、窮屈そうだったそれがぷるん、と姿を見せた。ついでに同じく下着に押さえつけられていたしっぽもゆらゆらと飛び出す。 白い肌の色や、桜色の胸先の色と同じく、下に生えている毛も薄い色をしていた。 黒猫の癖に、その辺りは淡いんだな、なんてぼんやりとする頭で思う。 絶えず甘い息遣いを漏らす唇を塞ぎながら、手の動きを少しだけ早めてやれば、 「ん……っ、ダメ、出る……っ!」 抱き付くように回した行真の背中にピリッと爪を立て、びくびくっと身体を震わせると、クロはあっけなく熱を吐き出した。 掌の中に残る白濁したそれは、人間である自分のものと何ら変わらない。 ねっとりとした温かみが、掌に絡み付く。
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