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七緒さんとの会話を聞いていた誰かが廊下にでて、ご当主の家の子いる！って騒ぎ出して。それが要のクラスにも聞こえていって。
「え、もしかしてお前もご当主んちの？」
「……ご当主、がなんなのか分からんけど……九重って家に、今住んでる……」
と答えたが最後、双子！？だの、ご当主に子供いた！？だの、まあ騒がれ騒がれ。
「なんなの！？芽衣どういうこと！？」
「いや、私も、よくわからなくて、累ちゃんって何者なの……？」
「俺が聞きてえよ！九重ってそんなやばいの！？」
「「「ヤバいとかじゃないって！！」」
子供が知っている程度の噂、伝説のような話、そんなものが四方八方から与えられて、2人で遠い目をしながら多分同じことを考えてた。
拝啓、東京のお母様
わたしたちはげんきです
おそらきれいです
ただひとつ
九重がどんな家でどんな存在なのか
せめて事前に教えて欲しかったな！？
子供の頃に来たおじいちゃんおばあちゃんの家ってこんなだったの！？
なに！？この辺りの土地神様って！！
人間が神様とかいう宗派じゃないんですけど！
みんながウェルカムモードになって
どうしたらいいかわからないよ！！！
敬具
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