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私はその日、とある用事で外出していました。
その日は4歳のカズ君、一人だけ預かっていました。
用事が終わり、最寄駅に帰ってきたのが16時。
カズ君は17時半くらいに帰ります。
まだ帰るまでに間に合うので、カズ君に、おみやげを買うことにしました。
何か食べるものがいいかな、と思い、晩ご飯に差し障らない程度のお菓子をコンビニで探しました。
そして、美味しそうなプリンを見付けたので
それに決定しました。
そして、帰宅。
カズ君はソファーで眠そうな顔をしながらも私の「ただいま」にむにゃむにゃ返事をくれました。
「カズ君、おみやげ買ってきたよ!」
と言った瞬間、急激に覚醒し、満面の笑みを浮かべました。
そして、一言、
「おもちゃ?おもちゃでしょ!」とキラキラした瞳で私に近付いてきました。
私は、軽く背筋が凍りつきながら、
「食べ物だよー」と呟き、
袋からプリンを出しました。
その瞬間、カズ君の満面の笑みが凍りつき、
どんどん顔が下に下に下がっていき、うなだれてしまいました。
そしてグスッグスッと泣きはじめました。
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