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寒さが増す12月24日、この日もいつものように授業が終わってから放課後に女子バレーボール部の練習をした。
でも、この日の睦月コーチは、あまり私に声をかけてくれることもなく、私のことを寂し気に見つめているように感じた。
練習が終わって部室で着替えた後は、いつもならそのまま帰宅するけれど、この日の私は何故か体育館に行かなければならないような予感がした。
制服姿の私が体育館に入ると睦月コーチが1人で体育館をじっと見つめて寂しそうに立っていた。
私が睦月コーチに近づいて、
「睦月コーチ、どうかされましたか?」
と声をかけると睦月コーチは少し驚いた様子で、
「蓮水さんは、帰らないの?」
と聞いてきたので私は、
「はい、体育館に忘れ物がないかどうか見に来ました。」
ととっさに答えた。
すると睦月コーチが、
「蓮水さん、青葉通りのイルミネーション一緒に見に行かない?」
と私を誘ってくれたので私は嬉しくて、
「はい、いいですよ!
見に行きましょう!」
と笑顔で返事をした。
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