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私は高校を卒業後東京に上京して都内の大学に進学して経済学を学び、大学を卒業後は静岡に戻って自動車会社の販売店の営業職として就職した。
入社して5年が過ぎて、仕事にもだいぶ慣れて生活にも余裕が出てきた頃、私は27歳という年齢になっていた。
この年の12月24日の18時、私は静岡市内の青葉通りに足を運んだ。
綺麗なイルミネーションが光輝いているのを見て、私は10年前のことを思い出していた。
少しイルミネーションを見ながら散歩するとベンチがあったので私はそこに腰掛けた。
私がイルミネーションに見とれていると目の前に1人の女性が現れて、私が顔を上げてその女性の顔を見ると、まぎれもなく睦月コーチだった。
睦月コーチは10年前と雰囲気がまったく変わっていなかった。
私は立ち上がって、
「ご無沙汰してます。」
と声をかけると睦月コーチが、
「ご無沙汰してます…と言いたいところですが、私が蓮水さんに会ったのはつい先ほどです。
私は10年前にタイムトラベルしていて、今この時代に帰ってきたばかりです。」
と不思議なことを話し始めた。
私は睦月コーチの服装を見ると、10年前と同じような気がするけれど、記憶が定かではない。
でも睦月コーチのメイクや髪形は、10年前とまったく変わっていないように感じた。
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