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   私は詳しい調査を行うために、その建物に入ろうと思った。  けれど、風化によって入口らしき場所が崩れていたため大人では入れない。  だから、仕方なしに我が子である娘にその役目を託した。  我等のような大人では調査がままならない。だから、代わりにやってほしいのだ、と。  そう伝えて。  娘はうなずいて化け物が住まう建物へ入っていった。  半日ほどして戻って来た娘は、化け物と友好的な関係を結んできたようだ。  けれど、化け物が口にする言葉は理解できなかったらしい。  喜怒哀楽ぐらいしか分からないといった。  それから何度か娘は化け物の建物へと足を運んだ。  我等は、そのたびに様々な調査を指示した。  それで分かったのは化け物の弱点だ。  様々な実験を経て、ある特定の毒に弱いと分かった我らはさっそく化け物を倒すための策を練った。  国からの予算も降りたので、十分に対策が進められる。  なぜなら、あの化け物がいなくなれば、結界がなくなり、光の国に住む我らはもっと国土を広くできるのだから。  きっとこの国の繁栄が約束されているに違いない。  それにしてもあの化け物は不気味だ。  今まで持った少量の毒はほとんど聞かなかったし、娘に暗殺器具で殺させようとしても怪我の一つすらしなかった。  見た目の大部分が我等人間と似ていいるから油断すると情けを書けてしまいそうだったのが心配だが、あの異常性を知った今なら大丈夫だろう。
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