巣箱で女王を飼う

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巣箱で女王を飼う

  体の深い繋がりだけがセックスではないと、タカシくんに教えたのは紛れもない私だった。幼く美しい体を一糸まとわぬ姿にさせ、その頭からつま先までを私の唇で愛撫する。それだけで私の股間は膨らみ、痛いほどにズボンの前を押し上げた。しかしそれにタカシくんは触れることはないし、触らせはしない。それはもはや互いの愛を確かめ合う行為ではなく、女王に服従を誓った奴隷の奉仕に近かった。 「政次さん……」  まだ小さく皮の被さったそれを口に含めば、恥ずかしいのかタカシくんが弱々しく私の名前を呼ぶ。それだけで私の心臓は踊り、多幸感に包まれる。私は安心させるように、一度そこから口を離してタカシくんの頬を撫でて差し上げた。 「大丈夫、何も心配いりません」  隣の部屋からは、酔いつぶれた部長のいびきが微かに聞こえてくる。しかし大人の私が言うのなら大丈夫なのだろうと、タカシくんはゆっくりと瞼を閉じて頷いた。そうして私に身を委ねるように、ゆったりと力を抜いてベッドに横たわる。緊張しているのか、その胸は小さく上下していた。  上から見下ろせばすぐにわかる、その体のなんたる幼気なことか。首も手足もほっそりとしているのに、ぷっくりと膨らんだ頬は噛めば歯形が付きそうなほど柔らかい。大きな目と対称的に小さな口元が、子供らしい可愛らしさをさらに愛らしいものにしていた。その幼い顔が、快楽に歪むさまは何とも背徳的で美しい。 「あっ……、ま、政次さん……。おちんちん、また変になっちゃう……」  精通もまだなはずなのにタカシくんのそこは、まだ気持ちいいという感覚すら理解できないまましっかりと快楽を享受していた。頬を真っ赤に染め、涙でタカシくんの目が潤む。そして体を震わせながら、私の施す愛撫で頂への道を順調に登っていた。それに私は感動しながら、より一層のご奉仕をと丹念に舐る。 「あぁっ……、あうっ……、おねが……、もうやだ……」 「もう少しの辛抱ですよ」 「やだぁぁ」  柔らかいタカシくんのそれを舌で転がし、吸い上げる。荒々しい口淫などは一切せず、優しく優しく真綿で包むようにそれを慈しんだ。それがもどかしいのかも知れない。私は尻をさすっていた手で、タカシくんの根元をつまんで優しく擦り上げた。すると先ほどまで吐息だったそれが明らかに艶を帯びたものへと変貌していく。 「あっ、まさつぐ、さんっ……。それ、それぇぇ」 「気持ちいいですか、タカシくん」 「あぁああぁぁ」  快楽に体を丸め、もはや制止の声は聞こえてこない。甘い喘ぎはひっきりなしにタカシくんの口から洩れる。その艶やかな姿を鮮明に記憶しようと、私はじっとタカシくんのすべてを見つめていた。そしてその小さい体が痙攣したかと思えば、詰めていた息を吐き出すようにタカシくんが脱力する。それで私はタカシくんが絶頂したのだと悟った。
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