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 もくもくした煙が辺りに満ちるけど、風もないのに不思議とすぐに晴れていく。  煙があった場所には、突然現れたみたいに人が立っていた。  その人は、可愛らしいドレスのお姫様みたいな女性だった。 「召喚秘薬を使われたという事は、何かの危機なのですね。勇者様! あの時助けて下さった恩を返します」  お姫様っぽい人は、きりっとした表情で校長の前に出る。  そして、すばやく体育館を見回した後、どこからか杖を取り出した。  何かの呪文を唱えると、杖の先端からキラキラした光が出現して、それらが石化した生徒達にふりかかる。  すると、固まっていた生徒達がみるみる内に元に戻っていった。  しかも、現れたのはお姫様だけじゃない。 「よくぞ呼んでくれた! 日の当たらぬ道を歩んでいた我らを、ウイルスとの長き戦いから解放してくれた恩、今こそ返す時だ」  様々な武器を持った、白い制服のきりっとした集団もいる。  そいつらは校長に敬礼したあと、刃物とか弓とか剣とかを手にして、あやしげな集団に襲いかかっていった。
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