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シャンプーを済ませて再び美容椅子に案内すると、オレは彼女にケープを取り付けた。
8ヶ月ぶりに来店する彼女。
さすがに結構髪が伸びたよね。
「今日ハルト君はどうしてるの?
旦那が見てくれてんの?」
オレが問いかけると、そのちゃんがコクンと頷いた。
「そう、旦那が見てくれてる。
久しぶりに一人で外出が出来て嬉しいわ」
「生後半年の赤ちゃんを一人でお世話出来るなんて、貴文さんすごいね」
オレは赤ちゃんの面倒なんて、絶対に見れないもん。
だって、どうして良いか全然わからないし。
「まぁあの人、一応子育て経験者だからね。
それに男の子は初めてだから、可愛くて仕方ないみたいよ」
そっか。
前の奥さんとの間に出来たお子さんは、女の子だったもんな。
男の子が新鮮なのかもしれない。
しかも貴文さんって、オレの母さんとあんまり年齢が変わらないから。
孫みたいな感覚だったりもするのかもな。
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